紫陽花仁とはてな・ハテナ…?と

広い世界ヲタクも知らない事ばかり

私と伯父とウマ娘と

 唐突な自分語りですが怪文書の一種だと思って流し読みでもしてください。

 
 突然ですが私には伯父がいました。


 伯父の名前は恐らく競馬雑誌を購読するような皆様なら一発で分かると思います。私は競馬の血統的な表現をすればその全妹の子供ということになります(なので苗字は違います)

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↑伯父の絵が描かれたクオカードは今でも使えずにいます。


 伯父は祖母の家の敷地内にあった離れの様な所で毎月分の漫画を書いていました。日中はほぼその離れで過ごしており、そのため子供の頃から祖母の家に遊びに行っても、たまに顔を出すぐらいしか会えず、時には「締切が近いから」と一切顔を見ずに帰ってしまう事もありました。

 そんな事を繰り返していた今から12,3年位前のある日、伯父から母親の元に「子供達をご馳走したい」との連絡がありました。聞けば「印税が入った」。当時初の単行本が売れ、いくばくかの臨時収入が伯父の元に入ったのでした。今の私がご馳走と聞いて真っ先に連想するのは叙々苑ですが、そこはまだまだ子供。向かった先は八王子インターの近くにあるくら寿司でした。ご馳走とまではいかないのかもしれませんがこれが伯父なりのプレゼントだったのかもしれません。



 そんな私も新卒社会人になり、ようやく自分のお金で競馬が出来るようになりました。母親に「悪い遊びは俺が教えてやらなくちゃいけない」と話していた伯父。私も自分で賭けれるようになったら賭け方を伯父に教えてもらおうと思っていました。



 入社して僅か5日後に、伯父は突然帰らぬ人となりました。



 当時入社研修に明け暮れていた私は、結局通夜にも葬式にも行けぬまま伯父を見送ることになりました。
 その後どうにか四十九日、一周忌と三回忌は出席しましたが、未だにその場で見送ることが出来なかった無念は晴れません。

 伯父は生前、いわば「世に出た最後の新作」として、ウマ娘一期のBD特典「ウマ娘まんが日記」を書いていました。その後二期も始まり、そのBD特典にも掲載雑誌のコラボ記事が出ていますが、そこに伯父の漫画の続きが書かれていればと思うとやりきれません。
そしてその雑誌もまた、今年休刊になりました。時代の流れもあるかと思いますが、もし伯父が生きていれば今でも…と思ってしまいます。

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↑一期も二期も全巻買いました。何度でも泣けます。

 母親などは擬人化ものにはあまり興味ない様で、アニメ自体浸かっているのも家族で私だけです。正直私自身も最初はそんなものがあるんだー位にしか思っていませんでした。しかしアニメ二期の大ヒットを受け自分で視聴すると感動の嵐が押寄せ、さらには今年2月末のゲームリリースの情報が入ると、やはりプレイしなければならないという思いで一杯になりました。ただ、ゲームの開始は4月の伯父の三回忌終了まで待つことにしました。伯父にしっかり「これからの物語を見届ける」ことを伝え、ゲームを始めたかったからです。
 その後の売れ行きはご存知の通り、伯父の遺作となった単行本各種も売れているようで感謝の気持ちで一杯です。

 私には残念ながら絵心の因子は継承できなかったようで、名馬達の物語の続きを描くことは出来ないし、文才もここまで読んで頂いた方ならお察ししている通りのレベルなので文字で書くという事も難しいのかもしれません。でも、伯父が書いた馬達がその後どうなりどのような産駒が産まれその子がどんな活躍をしていくのか、これからも物語の続きをしっかり見届けたいと思っています。


そんな私のウマ娘IDは「 448876075 」です。是非使ってください。

あと伯父の作品もたくさん買ってください。またくら寿司食べたいです。よろしくお願いします。